究極のオム皿、至高のオムレツ書道 第1回

【 究極の一皿への想い 】

 

みなさんはじめまして。

年間400個オムレツを作る山菜ドラマー・パンジー関です。

 

僕は、チーズオムレツを作ってその上にケチャップで書道をする『 オムレツ書道家 』です

出来立てのふんわりとした黄色い小山に向かって心を空っぽにし、浮かんできた言葉を一気呵成に書き上げる。

それが、オムレツ書道。

 

ところがある日、漫然と使用していた只の白いお皿に全く満足できなくなりました。

居ても立ってもいられなくなった僕は

運命の一皿、魂を揺さぶるオムレツ用のお皿を探すことにしたのです。

 

究極のオムレツ皿を手に入れ、至高のオムレツ書道をする。

 

これが、このコラムの最終目標である。

 

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【 シモキタ皿 】

2015.3 

薄曇りの午後14時ごろ

東京都 世田谷区下北沢

 

たまたま通りかかった雑貨屋さんの軒先で、ひょっこり顔を輝かせていた一皿。

下北沢という独自の文化が息づく土地らしい華やかな色彩。

皿のふちに向かって伸びる小気味よいカーブ。

ぎらつく色彩と対照的に、両脇にささやかに飛び出した取っ手に深みを感じる。

 

心を晴れの日にしてくれるようだ。

 

気づくとレジで袋に詰めてもらっていた。


【 かきピー 】

 

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究極の一皿への道のりは、未だ遠い。


パンジー関